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- 【東京】懐石

飯倉片町の交差点に中の光も漏れていないひっそりとした店。
友人に誘われ、なじみの少ない地区ですが重い扉を開けてみました。

杉もと

2つのテーブルとアーチ型のカウンター。
居酒屋っぽい雰囲気も残しながら実にモダン。

ここから美しい器に盛られた独創的な料理が、次々に登場します。

車海老の塩茹で頭の天婦羅
焼き白子に柚子醤油のジュレ
公魚の唐揚げ、ボルドーワインの塩
菜の花黄味和え

唐墨の塩マシュマロ

お造りです。

鰆燻製塩

本鮪とろ&赤身、スミイカ

いしなぎ甘海老醤油のジュレ、〆鯖

そして今回、料理ひとつひとつに日本酒を変え合わせてお願いしたんですが・・
見たこともない希少なものばかり。

いしなぎ甘海老醤油のジュレ

帆立しんじょうのスープ、京人参のエスプーマ

料理にひとつアクセントを入れるのがコチラの流儀なんでしょうか。
中でもエスプーマはこれでもかと印象深くなるほどの使いっぷり。

希少なだけでなく、マリアージュが凄い。
一度、違うものがいいとチェンジしましたがその時も瞬時に出してくれた酒の相性も抜群。

好みもありますが、ワタクシにとってはドストライク。

土佐酢のエスプーマでいただく椎茸、蛸、赤芯大根、クレソン

鰆の生海苔味噌焼き
おからの小鉢と大根おろし

付かず離れず、程よい距離感のご主人や女将。

生海苔味噌は磯の風味が強く、鮑や何かの肝の濃いコクを感じました。

卓越した技術の上に遊び心のある創作。
ホンモノでありながら料理を楽しむスタイルが前に出ていて、おそらくですが「食」に興味がない人でもコチラのお店をきっかけに視界が広がる雰囲気を感じました。

圧倒されたというより魅了されたという表現がしっくりくる。
月ごとに変わるという「おまかせ」
また季節を楽しみにきたいと思います。
