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四川料理を頻繁に食べるようになって日も浅いんですが・・
常日頃から四川料理は日本酒に合うんじゃないかと思ってました。
しかし・・これを話すと誰もが?マーク。
同じ思いの人はいないと思っていたら!
シブヤ経済新聞でこちらのお店のOPENを知ったんです。

酒廊 而空(ジクウ)

4月にOPENしたばかりというこちらのお店。
若きオーナーシェフは瓢香の出身にして唎酒師の上級資格、酒匠の保持者。
意気込んで注文したのは・・
夏の日本酒と四川料理を中心にしたペアリングコース 5800円(税別)
四川料理に日本酒がついたコースです。

まずはお通し4品。
これには日本酒はつかないのでビールのご用意を!

白レバーの山椒煮
四川とは言い難いが高級焼き鳥屋に匹敵する上質なレバー。

四川風漬物
かなり浅漬けでシャキシャキしたサラダ風も四川のスパイスの強さを存分に生かしています。

焼きなすの煮浸し四川風
これでこのお店のクオリティの高さを確信。
素材の良さと卓越した技術。

ゴーヤの豆豉炒め
ゴーヤと豆豉・・まさかここまでジャストフィットするとは・・
沖縄県民に教えたい!

ここから日本酒と四川料理のマリアージュがスタート!
海老とマコモダケの緑茶炒め
ここに合わせるのは・・
花の香菊花と吉野杉の樽酒
酸味の効いたフルーティな花の香とちょっと濃いめの吉野杉の樽酒
どちらも呑み始めの一杯としては最高。
それでいて逆を行く味わいの二つですが緑茶を使うことによって両方がマッチング。

よだれ鷄
これに合わすは作穂乃智
はっきり言いますがこのお店の良さは圧倒的な酒と料理のマッチングです。
それでいて一つ一つの料理のクオリティも高い。

クオリティが高いというのは間違って欲しくないんですが本場の味に近いわけではありません。
そんな次元じゃないんです。

四川料理の良さはその土地に合わせて食材が変わる楽しみ。
四川料理の良さは日々生まれる新しい料理だということ。
四川料理の良さは素材にこだわる日本の食材でもっと生きる。
四川料理の良さは日本酒の味の多様性でもっと生きる。
ここなんです。すごいのは。
ボクノ思いを全て形にしてくれているんです。

フルーツトマトのシロップ煮
日本酒は残草蓬莱クイーン
この若さにしてこの味を提供するとは・・

とりワサビ
ここに合わせるのは相当驚きました。
えぞ乃熊と菩提酛鷹長

切れ味だけと言っていいえぞ乃熊
そしてどんな濃い味でのねじ伏せる事ができそうな菩提酛鷹長
合う。
合うだけでなく食を楽しんでいる・・・

最後は別注。
なみだ鶏
残草蓬莱五百万石と風の森ALPHA
銀座の超高級寿司屋で使うわさびだというので聞いてみれば伊豆は冷川の筏場のわさび!
本場の味だ、というのは四川料理にとって褒め言葉ではないという考え方を作ってくれる可能性を秘めている。
日本の新しい四川料理はこの店から発信すると言っても過言じゃないかと。
個人的にはまだ一度きりの成都旅行ですが、四川料理はCHANGEの精神あってこそ、 四川料理はどんな土地に行ってもそこの食材で生きる料理と感じました。
その真髄がここの料理にあるような気がしてなりません。