- カテゴリ:
- 【東京】中華・台湾

幼少の頃からプロ野球ファンで、どの選手が好きかと聞かれてイチローと大谷が好きだというのはにわかファンのような感じで恥ずかしい。
でも好きだから言います。イチローと大谷が好きだ。
中華料理の料理人で誰が好きかと聞かれれば同じく答えます。
菰田さんが好きだ。

シセンチャイニーズレストラン 南青山 (4000 Chinese restaurant)

今月、高樹町に菰田さんがOPENさせた店。
22000円(税別)のコース
この値段にして安いと思わせる内容になるとは入店前は思いもしませんでした。

つぶ貝のネギ山椒
チシャトウの歯切れの良さにつぶ貝の肝のコクも合わさって複雑ない味わいに。

黄金ピータン唐辛子和え
通常のピータンよりあっさりしていて前菜にはこちらの方がマッチしてる。

香鶏の白酒漬
味だけでなく輪島塗の上に次々に乗せられるモダンな有田焼が美しい。
スーツァンレストラン陳が全て白い皿だったのであえて全て色付きを選んだとのこと。
海南島の唐辛子が黄色くて可愛いが刺激的な辛さ。

仙台牛の唐辛子炒めと指宿のそら豆

帆立の黒クコの実炒め
京都のほうれん草、キョウレンソウやハナビラダケ、早取り筍、銀杏をフランス産の藻塩で

このビチビチ生きのいい長崎県産の車海老

なんと!二尾を・・さっと火を通すだけ。
車海老と満点星唐辛子の炒め

皮だけカリッと、大げさに言えば身は生に近い。
味噌も極上。
今までの人生の海老の中で一番美味い海老。

気仙沼産モウカザメの尾びれとオレンジクイーン白菜を上海蟹ソースで

この世のものとは思えない・・・
贅沢の極みにして伴ってる味。
何を書いても文字にすれば陳腐に感じる。

加藤ポークは塩釜焼きで

オレンジクイーン白菜の外皮で包み、塩加減を調節

塩釜で使った塩と甜麺醤を使ったソースでいただく

一同、大声が上がったのが意外やこれ。
セミドライ野菜の炒め
白菜とキャベツの掛け合わせであるハクラン、そして中華料理の一番得意としているという乾物野菜を戻した料理。
そこに中国で唯一使わない乾物、ドライトマトをあえて使った料理。
炒め物だが漬物のように後を引く旨さ。

こちらはサービス
ラーズーチー

現地で極上の漢源ホァヂャオの香りの良さが強い。

小籠包は二つ。
通常のものと黒トリュフ

台湾の有名店鼎泰豊でも黒トリュフ小籠包があって大好きだが・・
比にならないトリュフ感。
いつまでも口に残る。

大分県産の真鯛

発酵白菜、発酵唐辛子、発酵生姜、ふんわりとした白身に発酵の癖になる味。

火鍋伝道師として五反田や麻布十番で活躍する菰田さん、専門特化した火鍋の旨さも驚いたが・・
おそらく一番やりたかったことをやりたい放題できてるのがこちらの店のような気がする・・

こちら純血のマンガリッツァ豚

マンガリッツァ豚の回鍋肉

それも甜麺醤も使わない本場の味。
そして本場の味もマンガリッツァ豚を使われたらかなわない。
これだけのピーシェン豆板醤を使ってもマンガリッツァ豚が圧倒的勝利。

回鍋肉といえばご飯
ご飯といえば・・・

白子と牡蠣の麻婆豆腐

牡蠣も極上、白子は当然極上、そして菰田さんの麻婆豆腐は麻婆豆腐好きのボクが大好きな味。

デザートは山椒アイス、生月餅
圧巻でした。
なんでもない食材を美味しくする中華料理、四川料理。
それを日本の極めた食材で作ったら・・・
そんな夢を叶えてくれる一番わかりやすい場所。
それをなんでもなかったように提供する場ですが・・これを提供するまでの苦労を全く見せない菰田さんの人柄と男前さが際立つお店でもあります。
四川料理はベース。
人気のある四川料理は中国各地に広まっている感じですが各地で素材や調理法も変えてアレンジされています。
日本に来た四川料理を日本の素材を中心に組み立てる料理は真の四川料理だとボクは感じています。
シセンチャイニーズレストラン 南青山 (四川料理 / 広尾駅、表参道駅)
夜総合点★★★★☆ 4.5
