蓬莱旅館
2011年05月29日19:53
2011年05月29日19:43
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夕食です。

旅館の豪勢な料理ではありませんでした。
でも、高級食材を使わずとも、最小限のお出しと味付けで、この食材は本来こういう味が強くするんだと教えてくれました。本当に料理人だと思います。

ひすい豆腐・アウパラガスのおひたしの横にある籠の中には
サザエ・蕗味噌・にこごり

そして、焼き竹の子

粽すし

椀物は鮎並葛厥

季節の地魚彩々

アオリ・カレイ・赤貝・かつお

皐月鱒木ノ芽焼きは軽く炙った木の芽が香ばしい

名物 蓬ほうらい餅

これまた旨くて中にはさまざまな食材が入ってますが・・・ネタバレしないように内緒です。

夏野菜の焚き合わせ

穴子 そら豆かき揚げ 胡麻よごし

いずれも季節と素材本来の味を大切に丁寧に作られた料理でした。

そして・・・伊豆山といえば・・・

七尾たくあん!

こちらは糠と味付けが強い田舎っぽい味ですが・・・これが旨い☆

すべての料理が旅館と同じく、量ばかりでなく加減が多くも少なくも「過ぎ」ず調和を大切にしたものでした。
相手のために心をこめて、を感じました。ごちそうさまでした。
2011年05月29日19:09
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もし・・・数年前のボクだったら・・・
伊豆に拠点を置き、あさば・落合楼村上・新井旅館などを見て体感する前の自分だったら・・・

ずいぶんシンプルな旅館だなあ・・・
華がないというか・・・ちょっとした民宿と変わらないんじゃないのか?
なんて感想を持ったかもしれません。

蓬莱旅館

江戸末期(1849年)に暖簾をあげた熱海・伊豆山の老舗旅館です。
海に面してはいるものの急斜面に作られているので館内は坂ばかり。

最近の国内の旅館や海外のリゾートは当然海の近くに宿を構えれば・・・
当然いかに目の前に広がる海を大きく見せるかを競います。

しかし蓬莱は目の前に海があるにもかかわらず、樹齢150年以上の大木が目の前にたくさん広がりその隙間から海がチラチラ見えるだけ。

しかもこんなシンプルな部屋やロビーなのにもかかわらず長い階段が曲がりくねっていて、ずいぶん苦労して作ったわりにはパッとしない。

不思議でした。
でも・・・もしこれが茶道に通じる日本古来の考え方だったとしたら?
なぞがどんどん紐解かれたかのように感じました。

一言でいうのは難しいんですが蓬莱の美意識は
高価なもの
ではなく
高雅なもの
を求めている気がしました。

階段のいたるところにある木も・・・

曲がりくねった多くの階段も自然との調和。

海を大げさに華美に見せずに、本当に山に入っているかのように自然にそして奥ゆかしく海を望む。

そう思うと、台風で荒れ狂ってる海も・・・木の隙間から見える波の輝きがとても心地よく感じました。
いつもなら真昼間から尻を出しての写真撮影も今回は・・・

謙虚な心を持ち夜にひっそりと。日本人本来の美意識が芽生えたようです。

華美ではない。
でも簡素な中に自然との調和。
「花は野にあるように」
国際化で薄れつつある日本人の心のやすらぎを少し感じることができました。

西洋の左右対称な配置、大胆でゴージャスな花、四季に関わりのない絵画や彫刻。
それもいいと思う。

でも、こんな旅館が残り続けて、数多くのファンがいる旅館でありつづけている。

日本っていいですね。こんなことを考えさえられる時間を作ってくれた蓬莱旅館さんには感謝です。

色々間違った考え方をしてる部分は多いと思いますが・・・
さぷら伊豆読者さんだということが発覚したので、ご意見あったらコメントでお願いします!
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